敗将、兵を・・・・

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える


昨日の余韻が覚めやらぬ中。深夜まで各蹴球関連サイトをチェック。。
ガンバの祝勝会の様子が早速UPされたり、
消沈しクラブバスに乗り込むセレッソ大阪の選手の様子がみられたり、
我が京都パープルサンガサンガが、
仙台サポに対して申し訳ない限りの失態を演じていたり・・・・


そんな中、ガンバ大阪西野努監督の満面の笑みも見れたわけだが、
優勝を逃した二人の指揮官のコメントにちょっと興味を持った。。
先ず、ジェフ千葉イビチャ・オシム
「すごく残念に思っているのは、私がここで成功できなかったということです」
 (会見の全文
この、J史上最高の名将の言葉をどう理解すればよいのであろうか?
毎年、J2降格の最右翼に上げられる。
クラブの象徴たるかけがえのない選手まで削減。
徐々に観客動員も減少し、規模縮小。。。
こんな負の連鎖を断ち切ったことに、オシム翁の影響があることは疑いないハズ。
クラブに初タイトルを持たらしたJリーグカップ優勝のみでは、成功の範疇外なのか・・・
茶野隆行村井慎二を奪われ、チェヨンスを奪還出来ず・・・での今期の戦績。
拙者の様な全くの蹴球素人には夢想だにできない思考だなぁ・・・・と。
この老将に磐石の戦力を与えてみたいが、
それより20歳程若返らせて、“National team manager , please”なのである。
(キングを10歳若返らせたり、中田英寿を5歳若返らせることも重要だな。。)


そしてもう一人は、鹿島アントラーズ監督を退任するトニーニョ・セレーゾ
小生は、セレーゾを監督としては高評価していなかった。
戦略は守備偏重。
育成は中盤偏向。
就任当初は、(ピークはすぎたものの)ビスマルクを中心とした遺産を持っていたため、
守備を構築することに勤しんでいた。
長年、セリエAでプレイした影響だったのかもしれないが、
拙者には、非常に娯楽性に著しく欠けると見えていた。
柳沢敦という前線の逸材、金子聖司・羽田憲司という守備の逸材を育成しきれなかった。
前評判以上に育て上げたのは、小笠原満男中田浩二という中盤の選手がほとんど。
怪我等の影響も大きかったのだが、拙者にはそれが、宝の浪費でしか見えなかった。
しかし、年々チーム力が低下していく中で、勤しんできた守備構築が財産となる。
緊急登板ではあったが、野沢拓也岩政大樹も定着してくると、
「実はそこそこの監督かも・・・」なんて考え始めていた。
これについては相対的な部分も大きくて、ジーコと比較も入ってる。
セレーゾを呼び寄せたジーコが、守備構築すら出来ナイ凡将とは思ってもみなかったし・・・
そんな、セレーゾの言葉、
「人は誰でもミスを犯すものだが、長谷川祥之ラストゲームの時、
私が勝敗に固執しすぎたために彼に出場機会を与え忘れてしまった。
彼をスッキリと送り出せなかったことを今でも反省している。
今日は本田泰人に感謝の気持ちを伝えたかった。(本田泰人のPK得点に関して)」

会見の全文
こんな浪花節的人情満載的采配が琴線な拙者にとって、何となく感じ入る言葉だなぁ。
これを思うと、シャムスカ岡中勇人を使って欲しかったと思う。
セレッソは、その叶うハズであった瞬間を、森島寛晃をピッチ上で迎えさせて欲しかった。
怪我の影響とはいえ out大黒将志 in松波正信 心に来る采配だとも思えてくる。
ボビーバレンタインの、2ndプレイオフでの初芝清起用もその類か。。
そうすると、岡田武史監督は・・・・・・・


なにはともあれ、それを“自らの過去のミス”と言い切れるセレーゾを見直したし、
最後にして、チョット好きになってしまったりもする。。
そのミスを自身の中で清算できる今回の様な機会が巡ってきたことを、羨ましく思う
涙をたたえながらの会見だったらしいが、
うん、なんともいい笑顔! → Photo